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桶狭間辯才天 蓮龍院

Author:桶狭間辯才天 蓮龍院
真言宗僧侶(阿闍梨)
自房(お寺)の活動、行者の気侭な日記、密教の修法についてなどブログに載せていきます。

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地蔵盆

お盆の忙しさも落ち着いたこの時期、近畿地方ではホッとする間も無く 「地蔵盆」 が始まります。

この 「地蔵盆」 の風習は、近畿地方、関西圏でよく見かける、日本の古い風習の一つです。

何より子供たちが楽しみにしています😊

「地蔵盆」 の主役は 「子供」です。

行われる時期につきましては、地蔵さまのご縁日であります8月24日を中心とした3日間が多いように感じます。

または、この3日間のうちの1日、近いところの土日などで行われています。

古くには、旧暦の盆の後、7月24日を中心とした3日間で行われていました。

「地蔵盆」 は、道祖神信仰を元に、路傍、街角(辻)にお祀りしています、お地蔵さまを子供たちが供養するお祭りです。

お地蔵さまに、お供えしたお菓子のさがりをいただき、皆んなで大きな数珠繰りをしたり、お地蔵さまの前掛けを新しいものにし、子供の成長や幸せを願います。

他に福引など子供たちが楽しめるようなイベントをしているのも見かけます。

その由来は、多々ありますが、


親より先に亡くなった子供が、三途の川を渡れず、河原で親を懐かしみ石の塔を築いていると、鬼来てそれを壊します。

それを哀れんだお地蔵さまが、子供たちを抱きかかえ、自ら子供たちの親となって救うことを誓いました。

以来、町の辻にお地蔵さまを祀り、子供の幸せを祈る民間信仰として伝わっていったと言われております。


また、由来の一つには、閻魔王とのお話もあります。


平安時代の公卿、小野篁(おののたかむら)のお話です。

閻魔王の補佐をしていた小野篁は、閻魔王から相談を受けました。

「授戒を受けるための、戒師を探して欲しい」

そこで小野篁は、日頃から尊崇していた矢田寺の僧、満慶を紹介し、共に冥府へ赴き、授戒をしました。

閻魔王はその御礼に地獄を案内しました。

そこで満慶は、亡者に変わって地獄の苦しみを自ら受ける地蔵の姿を見たのです。

地蔵の姿に感銘を受けた満慶は、礼拝し教えを請い願うと

「苦しみを持つ者、苦しみを恐れる者は、私と結縁しなさい。我が姿を拝み、我が名を唱えれば、必ず救おう」

と、御言葉をいただきました。

矢田寺に戻った満慶は、仏師に地蔵菩薩を彫らせましたが、どうしても、地獄で観た姿を再現できず悩む日々を過ごしていました。

そんなある日、4人の翁が現れると、三日三晩で、地獄で出会った地蔵菩薩、そのままの姿を完成させました。

翁たちは、驚く満慶に 「我らは佛法を守護する神である」 と告げ、五色の雲に乗り、春日山へ飛んで行きました。

この地蔵菩薩像が矢田寺の本尊となりました。

このような由来から、閻魔王 = 地蔵の化身とし、同一と考え、旧暦の7月24日、地蔵さまのご縁日に供養し祀ることで 「地蔵盆」 が誕生いたしました。

古来では旧暦の7月1日から1ヶ月間をお盆の期間とされていたそうです。


当院も多くの地蔵さまをお祀りいたしております。

「地蔵盆」 是非、来年から行いたいと思います。合掌


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